昭和レトロが若者の間でブームらしいのだが

というタイトルですが、自分もその若者に含まれる年齢のはずです。ここ最近持ち上げられ始めた昭和レトロブームにちょっとムッとしたので、しょうもない文章に起こして気を晴らそうと思います。

この1年くらい、急激に目にするようになった昭和レトロブーム。「おお〜、昔から好きだったものが取り上げられてるな〜」と思ったのですが、なんか変なんです。

タピオカブームが沈静化してきた頃からでしょうか?「クリームソーダがかわいい」だの「喫茶店と言えばナポリタン」だの「フィルムカメラの不便さがいい」だの、いやいやお前、それは俺がここ十数年好きで追ってきたものじゃないかと。それらについて「非日常感が若者にウケる」と言われていて更にビックリ。私はシンプルに古いモノが好きでそういうものを好んでいるので、非日常感を求めているのではなく当時の日常を体験してみたくて昭和レトロ好きをやっているのですよ。なのにこう言われちゃどうもしっくり来ません。自分に対して言われてるのではないと分かってはいるんですがね。

実家が昭和の新興住宅そのままなので、平成令和の世に於いても昭和ちっくな生活をしてるのが「昭和=非日常感」に対する違和感を覚える要因な気がしてます。とは言え平成生まれの身、本当の昭和の頃の暮らしなんて伝聞でしか知りません。ただ子供の頃に与えられた図鑑や本は実家に置いてあった昭和40〜50年代の子供向けのもので、ナチュラルに当時の産物に触れることがありました。こういう経験もあり、10代前半の頃から昭和のアイテムを好むようになりました。「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オトナ帝国の逆襲」や「20世紀少年」、「ALWAYS 三丁目の夕日」などの映画の影響もかなり受けてます。昭和のまま残っているところを探してみたり、当時物を集めてみたり。なんならこのブログのタイトルロゴも昭和が好きでそのイメージを持って作ったものなんですが。

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こういう場所を見つけたら嬉々として写真を撮ってみたり。

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茶店巡りを始めてみたり。

昭和モチーフのスポットにも足を伸ばして、「台場一丁目商店街」に行ったり、テーブル筐体のゲームを遊ぶなど。酒を飲むなら「薄利多売半兵ヱ」に行ったり。聴く音楽は昭和歌謡だったり。挙げ句の果てにはタバコに手を出して吸うのはピースとハイライト。

こんなことを細々とやっていたらですよ。

テレビ番組が「いま若者の間で昭和レトロがブーム!」とか言い出したわけです。「え?」と思いますよ。更に「シティポップがブーム!」とかも聞こえてくるのです。

ええ、片鱗は見えてました。「不純喫茶ドープ」なるものが開店したり、西武園ゆうえんちが昭和レトロな街並みにリニューアルされたりと。そういうのを見て私は「いいね〜分かってんね〜」と思ってたのですが、そこにメディアの急な取り上げが出てきたわけでして。

さて適当に書き過ぎてどう締めたらいいのか分からなくなってきたので雑に締めますが、とりあえず昨今の昭和レトロブームに便乗して何かを始めようとしている方々に於いては、お願いなのでちゃんとした考証に基づいた「昭和レトロ」を展開して頂きたいものです。建物を木造にしたらいいわけではなく、街灯は裸電球ではないといけないわけでもなく、ホーロー看板が所狭しと並べられているのが良いわけでもありません。昭和っぽければいいと思い込んでそうなビジネス昭和レトロが最近目につきます。

いち昭和レトロ好きとして、まだ発達段階にあるこのブームの動向に注目していきたいです。