以前、こんなものを入手しました。
玩具店の店頭にぶら下がっていたであろうカタログのポップです。1981年10月現在のラインナップです。
サイズは縦43cm × 横59cm。
複線単線ポイントレールが初期型だったり、急行電車が試作品で載っていたります。
何故かラインナップに載っていないパノラマ特急は中間車単品だけが載っています。「レッドアロー号」「パノラマカー」は右上に文字だけでの登場。
いい加減です。
ある程度プラレールの歴史を齧ってる人なら、この製品を知らない人はいないと思います。
「ニューでんしゃ」
1972年から76年にかけて生産・発売されていました。こちらはG-20と印刷されているので1972年の製造分。
庭に生えてたので捥ごうとしたのですが、ビクともしなかったので5000円を差し出したら自分から落ちてくれました。
とある本曰く「ステンレスみたいな銀メッキの電車」とのこと。「電動プラ電車」の系譜にいるので、モデルはおそらく国鉄301系でしょう。
とは言え、子供の想像力は無限大です。営団3000系や東急6000系・7000系に見立てて遊んでた子もいた事と思います。
メッキは遊ばれるとどんどん剥がれてしまうので、これ以上剥がれないように袋に入れて厳重に保管してます。
まぁなんというか、おもちゃだなぁというフォルム。銀色にしておけば最新の電車に見えるだろというトミーの企画室の会話が聞こえてきます。
動力ユニット。ここも銀メッキだったら面白かったのに()
蓋の裏には電池の入れ方が印刷されていますが、新しい紙で上書きされています。描かれている内容からプラ電車金型改修の過渡期に当たるものだと推測します。
1974年頃から製造された分は箱がリニューアルされ(上下箱の最終タイプ)、しばらくして金型も片運転台に変更されていますが程なくして絶版したので実は片運転台の方がレアだと言われています。
三重県亀山市の関ロッジに保存されているブルートレイン、20系客車のナハネ20 2237。
関ロッジが国民宿舎だった頃は宿泊室の一部として使われていました。
亀山に実家がある関係で何かとこのロッジとは縁があり、幼少の頃から客がいない日に限って「勝手に見てええよ」と鍵を渡され車内を探索したものです。
2015年に国民宿舎としての営業を終了し、現在ではゲストハウスとして本館が素泊まり専用で使われているみたいです。肝心の20系は老朽化が著しく、現在では宿泊できません。
2年前にご挨拶に伺った際、コーヒーを頂きながら軽く昔話をしていたら中を見せて頂きました。
屋根にはシートが被せられ、車体の色も随分褪せてしまっています。再塗装されてピカピカだった頃にも入った事があるのでちょっと寂しいです。
ブルートレイン特有の部屋は一部の壁が取り払われ、1部屋6人で宿泊できるようになっていました。
もちろんハシゴも当時物!
洗面所もしっかり残っています。
広告も残存。昔は温度計もあったんですけどねぇ。外されちゃったかな?
車体裾が... 木々生い茂る山中にあるので腐食しやすいのでしょうか。
三段ベッドの最上部は結構高くて怖いです。屋根も丸っこくて普通に頭をぶつけそうになります。これで線路上を走りながら一晩...と思うと、遠慮しちゃいそうです。
2019年内には撤去すると聞いていましたが、この前散歩がてら付近まで行ったらまだ残ってました。貴重な20系客車なので移設してまでも残してほしいなぁと思うのですが、ここまでボロっちくなると移動させるのも危ない気がします。
思い出深い車両なだけに心配です。
近頃は新型コロナウイルスのせいで、やれ家を出るなだの人とは距離を置けだの給付金はいつだのなんだのかんだのウンタラカンタラで嫌になりそうです。早く元の世界に戻ってほしいものですが、こうもジトジトした生活が続くとそう簡単に元に戻るとは思えませんね。ヤレヤレ。理想の世界に行きたいものですね。異次元とか。
さて、今回は常々記事を書こうと思いつつ何故か書かずに終わっていた「町田トレインコネクション」(言い換えると「プラレールひろば in 町田」)の参加した回をダイジェストでお送り致します。関東の若いプラレーラーが集う運転会です。
2017年8月20日 第2回
第2回開催が初参加でした。小田急沿線で開催されているので、車両は小田急だらけ。イカした改造車で車庫が埋まっています。右奥にはイケナイ空間も広がってますね。
プラレールの事ならなゆほに聞けと言わんばかりの昨今ですが、この当時はあまり旧製品も持っていなかったので池谷くんらが所有するレアモノをまじまじと眺めていました。これが「坪単価が高いレイアウト」の走りです。
どっちが異次元行きの列車でしょうか?乗せてくれ。
2018年1月7日 第3回
第3回では坪単価が高いレイアウトがパワーアップ。これは写真を撮ろうとしたら下からヌッと出てきた銀嶺。
冗談はさておき。
旧複線橋脚で作られた高架線が目を引きました。
モノレールも走り立体的なレイアウトになってますね。
たまてつ所有の田窓205系。残念ながら俺は持ってません。ほしい。
2018年3月25日 第4回
回を重ねるごとにイケナイ情景や車両が増えていきます。
ネタも欠かせません。
ジョイフルトレインも走ってました。ハイパーサルーン、江戸、くつろぎの3編成。
2019年2月10・11日 第6回
極悪な写真を使ったポスターが飾られていました。
この回ではタワーが乱立。モータートミカのタワーは一昔前のビデオを見ているようで楽しかったです。
治安はあまり良くないようです。
光り物ゾーン。
パレードが開かれていました。機関車を乗せたゾウが道路を闊歩しています。仏教の行事でしょうか?
2019年4月28日
この回は通常開催ではなく、会場の周年イベントの一部という扱いだったようです。ここすき。
上を走るロマンスカーGSEと待機する0系甲種輸送。早く乗りたいなぁ、夢の超特急。
あやしい空間。
なかなか高密度で面白かったです。
2020年1月12日 第8回
現時点で最新の回になります。
掘割区間がかっこいい!町田組のレイアウトパワーはイカします。あ、手前のものは気にしなくていいです。
JR特急が多めでした。
豚まんゾーン。
わちゃわちゃした運転会です。
2014年に登場したプラレールに新たな動力ユニットを「新メカ」と呼びます。
急速に既存の金型が改修され、現在ではほとんどの車両が新メカに対応し、2014年以降に設計された製品は全て新メカ搭載に合わせたデフォルメがされています。
とまぁ、ここまでは今のプラレーラーたちの間では常識でしょう。
しかしながら過去の製品、特に昭和に設計された車両は2014年以前に製造を終了した事もあり、根本から新メカに合わないデフォルメで製品化されています。
今年に入ってから絶版になった「東海型急行電車」もその一つです。
そこで一部のプラレーラーが考えました。「旧製品を新メカ化したら面白いんじゃないか?」と。
旧製品のレストアついでに新メカを搭載するという発想は過去にもありましたが、動力車が手に入らないならいっそのこと後尾車を動力車化しようと考えたやつがいます。ぼくです。
で、寝台特急を新メカにしました。これが結構ウケたので2台目を作りました。
今回の対象は後尾車×2と中間車1で入手した「初代 東海型急行電車」になります。数年前までは激レア商品で下手に手を加えると天誅が下るのでは、と恐れられていましたが、最近色んな家庭の庭で栽培されている事が報告されレア度が低下しました。
タネとなる台車はジャンクの現行品より拝借。新メカの先端部を切り落として車体固定用のシャーシ前部を接着します。
車輪も黄色に換装。手順は寝台特急の時と同様です。
できました。
最近至る所で旧製品の新メカ化が流行しているようなので、中途半端な車両を持て余してる方は寄せ集めて新メカ化してみましょう。
気が向いた時にプラレールを紹介するこちらのコーナー。今回は「異次元列車」を紹介します。
1966年(昭和41年)に放送された円谷プロの特撮番組「ウルトラQ」の第28話「あけてくれ!」に登場した、時間と空間を超越する列車。それが異次元列車です。小田急ロマンスカーNSEがモデルになっています。
肝心の「あけてくれ!」はウルトラQの中でも難解な話となってまして、初回放送ではお蔵入りになり再放送で日の目を見た有名な話数です。
劇中では「異次元への交通手段」として徴用された都電が空へ消えたり、金城線向田駅(もちろん架空の路線と駅です)の留置線から忽然と列車が姿を消す話が出てくるなど、鉄オタ目線で見ても興味深い話になっています。流れ的にこのNSEも小田急の線路上から唐突に消えたんだと思うんですが、運用数が足らなくなった劇中の小田急はどうしてたのでしょうか。ロマンスカーの運用を1本減らしてたりしてそうです。
ウルトラシリーズに登場するモノですが、兵器でも怪獣でもない微妙な立ち位置のキャラクター(?)です。人を異次元に運ぶ役割を担う列車なので、一応怪獣として扱われる事もあります。怪獣のプラレール化です。
2004年にハイパーホビーの紙面上と某特撮系店舗で発売されたレアモノになります。誌上での定価は4800円だった模様。
プラレールが好きでウルトラシリーズも好きな私にとってはドストライクな製品です。
メインの登場人物である万城目淳、戸川一平、江戸川由利子の3人のプラキッズが付属します。ちなみにパッケージに載っているキャプの通り劇中では4両編成で空を飛んでます。8両編成の場合もあるので気分によって両数を変えてるのでしょう。なんせ異次元の電車ですし。
小田急ロマンスカー、トミー、円谷プロの3つの商標が並んでいるのがザ・企画品という感じですね。ちなみにウルトラ系はバンダイから出がちなのでトミー発という点だけでも珍しいものになります。
箱は放送当時の雰囲気を模して上下箱になっています。本編がモノクロ放送だったのでモノクロカラーで製品化されました。
箱から出しました。流石にニッチすぎますね。
プラキッズ3体。乗せる車両がありませんが当の本人たちも別に乗るわけではないのでいいでしょう。機会があったら観るのをオススメします。
友野健二のプラキッズが付いてきたら一周回って面白かったんですけどね〜。贅沢言っちゃいけません。
ヘッドマークのステッカーが付属しています。ロマンスカーらしく「はこね」と異次元列車が掲げてたらしい謎の紋様の2種類。4Kリマスターなら視認できるんでしょうか。
いつだかのNSE3種盛りで〆。パンタグラフが醤油に合うって誰かが言ってました。
もしあなたに理解ある異性や温かいご家庭がおありでしたら、夜の電車はくれぐれも気をつけてお乗りください。
従来、日本製旧製品のプラレールの発売年を特定する手法としては、1998年に刊行された「プラレールのすべて」の年表を参照するか、過去のカタログを入手して地道に進めていく他ありませんでした。
昨年の夏コミで「プラレール大全」を頒布するに際して、「プラレールのすべて」の年表の再調査と2000年代に入ってからの製品をまとめ上げた新たな年表を作成しました。周囲の協力もあり超詳細な年表を作る事ができましたが、頒布後も過去の製品の発売年が判明したり発売期間が想定より短い・長いなどの新発見があり度々年表を修正を重ねています。
この年表を作成するにあたり参考にしたのが、1970年後半から1988年までの製造分の箱に印刷されていた「G-XX」「MS-XX」「N-XX」「TT-XX」の付番です。
プラレールを製造していたトミー工業の会計年度と数字が対応しているらしく、1970年10月〜71年9月のG-19を始めにG-24で決済月を変更しG-27まで、翌年からMS-28〜MS-32、N-33〜N-35、TT-36と1988年2月製造分まで付番されている事を見つけました。これを商品別に探していく事でカタログ未記載の年でも製造されていた商品が見つかる可能性があると見ています。
現在の製品で同様の指標となるのが箱裏面のSTマーク横に記された数字で、製造年の下2桁を記載する決まりになっています。「ST 19」と印刷されていれば2019年製造...のように。これはまた別の記事で書こうと思うので今回は省略。
というわけでこのように表を作ってます。1列目の製品名は判明順なので順不同です。自分の所有品、お世話になっているフォロワーさん方の所有品、インターネット上に断片的に転がる写真などを元に会計年度単位で商品名と製造年を記録しています。
この表では「ニューでんしゃ」がG-19〜G-22に通しで発売されていた事が判明したものの、「かいそくでんしゃ」のG-20が未発見といったように全く全貌の分からないものとなっています。