上野公園裏の近代建築など

先日、上野の国立科学博物館で開かれている特別展「昆虫」を見に行った帰り、このまままっすぐ家に帰るのも面白くないなと思いこの辺りで何かなかったかと考えたところ、上野公園の裏に近代建築がある事を思い出しました。

湯島の方へ歩けば旧岩崎邸庭園がありますが、そこはガン無視して根津側を歩きます。

上野公園自体、近代建築の宝庫とも言うべき場所ですが、ここを巡るのはまたいつかにして公園の裏の方へ。

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科学博物館を出た右手を通る都道452号線。写真奥に向かっていきます。

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黒田記念館の向かいにある京成線の博物館動物園駅駅舎(1933年)

足場に囲われていたのでビビりましたが、どうやら今年秋の一般公開に向けて工事中だそうです。知らんかった。

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東京藝大に挟まれたところを進んでいき、信号に当たったところで左手へ。上野公園を縁取る狭い道路を歩いて、上野高校を過ぎたあたりの清水坂のカーブの地点にコレがあります。

ただ「上野公園の裏にレンガの建物がある」という情報だけを持って見に行ったので、まるで何の建物かも分からず直感で「変電所みたいだな」と思ったのですが、どうも本当に都電の変電所だった建物だそうです。

現在では上野動物園の倉庫として使われていて、近年まで蔦に覆われていたようですがリニューアルされたみたいです。

なぜこんなところに変電所があるのか、後ほどぼんやりと分かります。

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下ってきた清水坂。人だらけの上野公園の裏にこんなひっそりとした道があるとは。右は動物園です。

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坂を下りきったところにあった防火水槽。「用水 汲川」と読めますが、汲川ってなんでしょう。字面からは簡単に連想できますが調べても何もヒットせず。

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防火水槽がある丁字路を左に曲がった先にあるのは上田邸(旧忍旅館・1929年)

東京都選定歴史的建造物で、玄関先には看板が設置されています。最上部のギャンブレル屋根と丸窓がいい味を出していますね。

水月ホテル鴎外荘の前を通り過ぎると、動物園の敷地に挟まれた場所になります。

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上野精養軒本店(1960年)

海沿いリゾート地のホテルような佇まいで好きな雰囲気です。

さて、この向かいにあるのが...

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都電の廃線跡。左手の動物園の敷地となっているところに1971年まで都電の専用軌道がありました。変電所があったのはこの路線のためなんでしょうね。

地上から見るとどこに線路があったのかすら分からないほど整備されていますが、航空写真を見ると廃線跡がはっきり確認できます。

この線路は不忍通りで併用軌道になっていました。専用軌道跡には建物が建てられていて辿れないので、不忍通りとの合流地点に回ります。

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池之端二丁目に入る手前、旧停留場跡地を整備した池之端児童遊園に7500形が保存されています。

児童遊園というわりには遊具もない上に線路用地そのままなので狭いのなんの、ベンチが置いてある程度の休憩スペースという感じです。

7500形懐かしいですね。全廃からもう7年経ちます。

以上。